脊髄小脳変性症の診断基準|MRI画像と神経学的検査で何がわかる?

脊髄小脳変性症|MRIや神経学的検査の意味を医学的に詳しく解説

「MSA(多系統萎縮症)です」 「脊髄小脳変性症です」

そう告げられた瞬間、頭が真っ白になった。 当院に初めていらっしゃる方からも、そんなお話をよく伺います。

けれど、本当に不安なのは難しい診断名そのものではなく、「自分の体はこれからどうなるのか」ということですよね。

同じように見える「ふらつき」でも、それがMSAなのか、遺伝性の脊髄小脳変性症(SCA)なのかによって、「進行の速さ」「これからの見通し」、そして「選ぶべき生活設計」は大きく変わってきます。

この記事では、病院の検査で医師が何を見分けているのか、そして診断がついた後、これからどう動けばいいのかを整理するヒントをお伝えします。

1. 診断が違うと、何が変わるのか?

病院の問診や検査は脊髄小脳変性症などの正しい診断をつけるための重要なプロセス

病院での問診や検査は、他の病気の可能性を除外し、正しい診断をつけるための重要なプロセスです。その中で医師は、主に以下の4つの違いを見極めています。

1-1. 進行スピード(人生設計が変わる)

多系統萎縮症(MSA)は、他のタイプに比べると比較的進行が速い傾向にあります。一方、遺伝性のSCAの多くは、非常にゆっくりと進行していくことが多いです。

進行のペースが違えば、 「今、仕事をどうするか」 「自宅の改修や手すりの設置をいつ考えるか」 「家族と何を話し合うべきか」 すべての判断が変わります。正しい診断名を知ることは、ご自身のこれからの人生設計を立てるための大切な第一歩なのです。

1-2. 自律神経症状(見分けるヒント)

ふらつき以外の症状にも大きな違いがあります。MSAでは、立ちくらみ(起立性低血圧)や、トイレが近い・出にくいといった排尿障害などの「自律神経症状」が強く現れやすいのが特徴です。一方、SCAの場合はこうした症状は少なく、小脳症状が中心となります。これもご自身の状態を見分ける一つのヒントになります。

1-3. MRI画像での所見

病院のMRI検査では、脳のどの部分が縮んでいるかを確認します。SCAの多くは小脳だけの萎縮ですが、MSAの場合は脳幹(橋)という部分も萎縮し、「十字サイン」と呼ばれる特徴的な影が映ることがあります。医師はこうした画像所見と、手足の動きを見る神経学的検査を組み合わせて病型を特定していきます。また、MSAの中にはパーキンソン病と症状が似るタイプもあり、心臓の検査や薬の反応などを手がかりに慎重に見極められます。

2. 診断がついた後、本当に必要なこと

脊髄小脳変性症の診断後は今後の生活設計を考える

正確な鑑別診断は、医師が行うものです。 私たちは、病院で下されたその診断を前提に、「今の体をどう扱うか」を整理するお手伝いをしています。

これまで40年間、神経難病の患者さんと向き合ってきました。 全国から当院へ来院される方の多くが、「診断はついたが、次に何をすればいいか分からない」という不安を抱えた状態でした。

病院では診断をつけます。 しかしその後、「今のふらつきが、どの神経のアンバランスから来ているのか」「ご自身の進行ペースにどう備えればいいのか」までは、詳しく説明されないことが少なくありません。

私たちは「生活の設計」を一緒に考えます。 MSAとSCAでは、同じ“ふらつき”でも「揺れ方」が違います。私たちが見ているのは、その「揺れの質」です。

  • 体幹のバランス低下が主導する揺れか
  • 末梢神経(足裏の感覚など)由来の揺れか
  • 左右差が強く出ているタイプか

その「質」によって、リハビリや介入の方向は全く変わります。 当院では、歩行時の重心移動や足部の温度左右差などを客観的に評価する設備を整えています。神経難病に特化し、ここまで客観的に評価している鍼灸院は、全国でも多くはありません。

診断名よりも大切なのは、「今のあなたの状態をどう整理するか」です。

3. 次の一歩を踏み出すために

診断はついた。 けれど、今の状態が整理できていない。

「今どう動けばいいのか」が分からないまま、ただ時間だけが過ぎていくのは、とてももったいないことです。

病気の進行にただ怯えるのではなく、まずは今の身体の状態を客観的に確認してみませんか。ご自身の体を正しく評価し、今の状態を知ることは、不安を減らすことにつながります。

ひとりで抱え込まず、まずはご相談ください。

脊髄小脳変性症の鍼灸外来

一般的な鍼灸院では行わない「体の状態を客観的に捉える方法」です。

脊髄小脳変性症の方の足部の温度分布を確認する様子

足部の温度変化を確認する検査の一例

「診断はついた。けれど、今の自分の状態がどうなのかは、よくわからない」

「薬を続ける以外に、何を意識すればいいのか、誰も教えてくれなかった」

私たちは、こうした行き場のない不安を抱える患者さんと40年間向き合ってきました。


当院では、サーモグラフィで全身の体温分布を可視化します。 脊髄小脳変性症の方では、 ご本人が感じている歩きにくさやふらつきと一致する形で、 手足の温度分布に左右差が見られることがあります。 その一致を一緒に確認することで、 「なぜ今の動きにくさが出ているのか」を整理する手がかりになります。

この検査には専門機器と解析技術が必要なため、一般的な鍼灸院で行われることはまずありません。 感覚や印象だけに頼らず、今の体の状態を落ち着いて見つめたい方のための情報提供の場として、 ご相談をお受けしています。

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参考文献

この記事は、以下の資料に基づき作成されました。

  • 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018(南江堂)
  • 小脳と運動失調 小脳はなにをしているのか(中山書店)
  • 多系統萎縮症の新診断基準とこれからの診療(医学書院)
  • 脊髄小脳変性症のすべて(日本プランニングセンター)

この記事を書いた人

院長 / 吉池 弘明

神経内科疾患の鍼治療に取り組み40年。医師とは異なる検査【医療用サーモグラフィ】を取り入れ、のべ25万人を検査。全国からお医者様の治療で改善しなかった患者さんが来院され、日々治療成果を上げている。探究心が非常に強く、新たな治療法を模索し続ける「はり・きゅうの日生まれ」62歳。

院長 / 吉池 弘明

この記事を書いた人

院長 / 吉池 弘明

神経内科疾患の鍼治療に取り組み40年。医師とは異なる検査【医療用サーモグラフィ】を取り入れ、のべ25万人を検査。全国からお医者様の治療で改善しなかった患者さんが来院され、日々治療成果を上げている。探究心が非常に強く、新たな治療法を模索し続ける「はり・きゅうの日生まれ」62歳。

院長 / 吉池 弘明